オンライン研修だからこそ関係性を大事にする

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研修の目的は、そのコンテンツを伝えることが大事。
技術研修であればその技術。マナー研修であればマナー。
これは、誰もがそう思うことでしょう。

でも、「その裏にあるもの」にフォーカスを当てることで、
その研修はもっと良くなるだろう。
そんな想いから研修に取り組んだことを書いてみる。

研修の裏にあるもの

研修の裏にあるもの。それは、「人と人の関係性」。

元々、この研修は、対面・集合形式で実施する研修であった。

そして、社会的な事情も不透明な中、
研修が中止になるのか?それともオンラインで実施するのか?
直前までわからない状況であった。

最終的には、その研修は最終的に中止にならず、 オンラインで実施することになったのだが、

対面形式をオンライン形式にするのは、 そもそも成り立つのか?

そんな不安を持ちながらも、
自分にとって大事だったのは、
オンラインでの関係性創りはどうするかだった。

そもそも関係性に注目している

そもそも、集合形式であろうが、オンライン形式であろうが、
研修のベースとして関係性に焦点を当てることを考えていた。

それは、なぜかというと。

普段から関係性を見ている

自分自身、人と人の関係性を扱うコーチングを提供している。
家族、組織、コミュニティ等の人と人の関係性に焦点を当てるコーチング。

そのため、普段から関係性に目が向くということもあり、
対面研修であっても、関係性をどうやって創っていくかを考えていた。

「組織の成功循環モデル」がベース

人と人の関係性を扱う理由として、ダニエル・キム氏の組織の成功循環モデルがベースにある。

平たく言うと、結果から始める動よりも、人の関係性から始める行動の方が成功しやすいということ。

知識を伝える研修とはいえ、受講者の関係性を扱うことが、そもそも大事だと考えていた。

研修の中にある関係性

研修という枠組みの中には様々な関係性がある。

  • 講師と受講者の関係性。
  • 受講者と受講者の関係性。
  • 講師と企業の関係性。
  • 企業と受講者の関係性。

他にも見えていない関係性もあるだろうし、それらを含めどれもとっても大事な関係性。

その中で、研修の中で一番重視したのは、研修を受ける受講者と受講者の横の関係性。

横の関係性を意識する

座学で知識を伝えるというの研修は、講師→受講者 という 上下の関係性が一番強くなる。
この関係をどうやって構築するかということは、講師研修等でもよく挙げられる話題。

もちろんこの講師と受講者という関係の構築は大事であるが、
それ以上に、やっぱり研修では受講者と受講者の横の繋がりを創りたい。

少しの期間関わる講師以上に、
その後何年も交わる繋がりの最初を創ったほうが、
受講者の将来的に受講者のためになる。

そんな事を考えていた。

関係性をオンラインでどう創るか

グループワークを取り入れる事で、横の関係性を創ることはできる。

でも、オンラインのグループワークは、グループグループが区切られた状態。

どうしても、適度な雑音が足りない。

グループワーク中に他のグループから声が聞こえてこない。
他のグループがホワイトボードに書いていることを読めない。

オンラインでグループ毎に区切っていては、情報が区切ら、知識が拡がっていかない。
そして、グループを超えた関係性が創られていかない。

対面・集合形式の研修でも、講師が知識を伝えることの他に、
参加者同士がわからないことを質問し合い補完する面がある。

このようなことがオンラインの区切られるた環境ではされづらい。

だからこそ、広い横の繋がりを繋がりを意識して構成する必要がある。

研修というチーム・組織コーチングができない場で
どうやって、受講者通しの関係性を創っていくか。

なかなか楽しいチャレンジだった。

コミュニケーションの量を増やす

何はともあれ、横に居る人のことを知らないといけない。

その場合に最初にやることは、量のコミュニケーション。

雑談をしよう。うるさくしてもOK。
そんな気持ちを持って関わってみる。

気持ちを持つだけじゃ無くて、率直に伝えもする。

オンラインコースは、画面を通す会話だからら、
人が横にいるわけではないため、
気軽画雑談というのが出にくい。

意図的に発現する必要があるからか、
そこに参加している人全員が聞いていると思うからか、

理由は明確にはわからないが、
オンラインコースの中では雑談を始めるのが難しい。
もちろん躊躇無くする人も少数ながらいるが、やっぱり少数。

なので雑談しやすい環境を創る必要がある。

まずは、4~5人の小グループにして、
量のコミュニケーションができる仕組みを作る。

小グループにするのは、
何でも良いから雑談してーという訳では無く、
グループワークの一環として。

でも。雑談することはOKだよー。
というメッセージをしっかり伝える。

そして、ちょっと余分に時間を取って、
雑談が生まれる仕掛けをしていく。

グループをどう構成するか

その次に意識したのは、グループの組み方。

  • 数日間同じメンバーでグループを組むか
  • 毎回別々のメンバーでグループを組むか

これは悩みどころ。

実際には、一日同じグループとし、1日にの中で数回グループワークをしたが、あまり関係性創りには、有効ではなさそうだった。

なので、数日同じグループの方が、
雑談のスキが生まれそうな気がする。

そして、大事なのが、講師がいない時間を作ること。
講師が話の中に入っていくと、どうしても縦の関係で物事が進んでいく。

意識して受講者だけの場を創るために、講師は消えて、 横の繋がり創りを応援していく。

日々伝えていたこと

そんな中で日々伝えていたことは、

  • この研修を豊かにするのは、自分達の行動だよ。
    豊かになることは、」何でも提案してみよう。
  • 雑談Welcome。でも桐買えば忘れないように。
  • 自分以外の受講者の良いところを見つけよう。
  • 一人で頑張らず、仲間を頼ろう。

意図的に横の関係性に意識が向くように常にメッセージを出していた。

また、日々の研修報告書。
この内容も、横の関係性が意識されるようにフィードバックする。

そうやって、横の繋がりが創られるように意図していく。

起こったこと

休憩中に雑談をするような行動が始まりだした。

休憩時間に、ビデオを停止せずに画面をつけたまま雑談し、
そして、他のメンバーもそれに合わせて雑談に入るようになる。

オンライン特有の動作として、休憩中に入るとまず画面を消してしまう。
オンライン講座では、休憩になるとビデオを消してしまうのが常。

その中で、休憩中に雑談しようとしだしたのは良いこと。
そういう雑談が増えると、グループワーク自体にも影響が出てくる。

そうすると、それぞれの考えを持ち込んだグループワークが始まりだした。

可能なら、休憩時間に他のグループの様子を勝手に見に行く位の行動まで生まれると良かったが、それは無かった。

今度はその様なメッセージも伝えていきたい。

講師が手放すこと

横の関係性を創る上で、講師が手放した方が良いと思ったこと。

  • 講師が全て面倒を見ると言うこと。
  • 参加者はサボるという幻想。

この2つかと考える。

講師だから全ての答えを持ってないといけない。
全ての答えを提供しないといけない。

そういうことはおいといて、受講生の中で解決できるか問うてみる。

そうすると、お互いの知識の提供が始まるし、
教えることで、次のステップに入っていく。

もちろん、どうしても答えが出ないときはヒントを出すが、
やっぱり受講生同士のつながり方答えができる様にする。

この取り組みはとっても良かった。

また、講師がチェックしていないと受講生がサボるかと言うと、サボらない。

これは社会人の経験年数にもよるが、
まだ社会人としての実績が無い状況では、
今目の前にあるころに取り組んでいく。

自分の未来のために。

なので、サボるということはないと言える。

自分自身提供している、コーアクティブ・コーチング®の礎の一つ、
「その人全てに焦点を当てる」の上に立って、受講生を見てみると、
ただリソースフルな人財にしか見えなくなる。

全体を振り返って

研修講師が関われる時間は、わずかの期間。

改めて、受講者本人の未来に焦点を当て、
横の繋がり・関係性を意識し、
自分達で解決していく気持ちを持ってもらうように接したことは
良かったと考えている。

もちろん、研修元(クライアント)の評価も大事だけど、
評価は後から付いてくる。

ただ、今目の前にいる人に集中する。

コーチングしているわけでは無いが、
コーチング的な関わりを持ち込む。

対面。集合形式か、オンラインかということよりも、
今この瞬間、そして未来に目も向けて関わることで
その人の未来は拡がっていく。

そんなことを感じた期間であった。

 


「私たちが元気になる家族のコーチング」です。
家族コーチングのお試しとしていかがでしょうか。

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